私は相続人になりますか?相続人の順位について教えてください。

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

相続

掲載日:2016年5月12日|最終更新日:2020年1月31日

相続の対象について教えてください。

私Aの父は、2人兄弟の二男です。

父は既に他界しています。

今回、私のおじ(父の兄)が亡くなりました。

おじは結婚していましたが、妻に先立たれており、子どもはいません。

父方の祖父母は健在ですが、相続放棄をしたと聞いています。

祖父母の上の世代は既に他界しています。

この場合、私はおじの相続人となるのでしょうか。

answer

叔父の相続人となります。

  1. ① 常に相続人となる配偶者は既に他界していますので、配偶者は相続人とはなりません。
  2. ② また、第1順位の相続人となる被相続人の子もいませんので、次の相続人は第2順位の相続人の祖父と祖母になります。
  3. ③ しかし、祖父と祖母は相続放棄をして、相続人ではなくなっているので、第2順位の相続人はいなくなります。
  4. ④ そうすると、次は第3順位の兄弟姉妹が相続人となります。第3順位の相続人はAの父となりますが、既に亡くなっています。
  5. ⑤ そのときには、父の子であるAに代襲することになるので、叔父の相続についての相続人となります。

 

相続人の順位について

相続人の順位は法律で定められており、以下のようになっています。

常に相続人 配偶者
第1順位 子(子が既に亡くなっていたときは孫等の直系卑属に代襲する)
第2順位 直系尊属(両親や祖父母)
第3順位 兄弟姉妹(既に亡くなっていたときは甥姪まで代襲する)

配偶者は、相続人の順位に関わりなく、常に相続人となります。

ここでいう配偶者とは、法律上の婚姻関係にある配偶者のことをいいます。

したがって内縁や事実婚、パートナーシップの当事者はここでの配偶者にはあたりません。

そして、子や両親、兄弟姉妹等の血族相続人には、相続の順位が決まっています。

第1順位は、被相続人の子と子が亡くなっているときにはその代襲者

第2順位は、両親や祖父母といった直系の尊属

第3順位は、被相続人の兄弟姉妹と兄弟姉妹が亡くなっているときはその子までとなっています。

先順位の相続人が存在しないときに初めて、後順位の相続人が相続をすることになります。

先順位の相続人が存在しないときとは、具体的には以下のような事情が考えられます。

  • 先順位の相続人となる人がいない、または、相続開始時点で既に亡くなっている
  • 先順位の相続人が全て相続放棄をした
  • 先順位の相続人に廃除決定がされており、その人に代襲者がいない

相続人の廃除について、詳しくはこちらをご覧ください。

 

半血兄弟姉妹の際に注意しておきたいこと
半血兄弟姉妹とは、死亡した被相続人と親の一方のみを共通にする兄弟姉妹のことをいいます。

具体例 半血兄弟姉妹が相続人となる場合

例えば、被相続人Aには兄B、親DEがいたとします。

そして、Dには前妻Fとの間に子Gがいました。

親DEは既に他界しており、被相続人Aには配偶者や子はいませんでした。

このとき、被相続人Aの相続人となるのは、兄のB、そして親の一方を同じくしていることから半血兄弟姉妹のGも相続人となります。

 

 

代襲制度について

代襲制度とは、相続人となるべき子や兄弟姉妹が被相続人の相続開始前に亡くなっていたり、相続欠格や相続廃除がされたことで相続権を失ったときに、その人の子がその人に代わって、その人が受けるべきであった相続分を相続する制度をいいます。

ただし、相続放棄をして相続権を失った場合には、放棄をした人の子に代襲はしません。

 

子の代襲

介護被相続人に子がいて、その子が既に亡くなっているときには、その子の子(被相続人から見ると孫)が代襲相続人となります。

そして、子には再代襲が認められています。

したがって、例えば、被相続人の子が被相続人の相続を開始した時点で亡くなっていると、被相続人の子の子(被相続人から見ると孫)が代襲相続人となりますが、その被相続人の子の子も既に亡くなっていて被相続人の子の子の子(被相続人から見るとひ孫)がいるときには、そのひ孫が代襲相続人となります。

また、被相続人の子の子が代襲相続人となるためには、直系卑属でなければならないとされています。

具体例 被相続人の子が養子であった場合

例えば、被相続人Aの子Bが養子であった場合を考えてみましょう。

その養子Bに縁組をする前に子Cがいるときには、被相続人Aと養子の子Cの間に法的な血族関係がなく直系卑属にはならないため、その養子の子Cは代襲相続人にはなりません。

逆に、養子縁組をした後に養子に子Dが出生したときには、その養子の子Dと被相続人Aには血族関係があり直系卑属となるので、代襲相続人となることができます。

兄弟姉妹の代襲

弁護士被相続人に兄弟姉妹がいて、その兄弟姉妹が既に亡くなっているときには、その兄弟姉妹の子(被相続人から見ると甥姪)が代襲相続人となります。

子の代襲の場合と異なり、兄弟姉妹の代襲の場合には、再代襲は認められていないので、兄弟姉妹の子が亡くなっているときには、そのさらに子には相続はされません。

 

 

終わりに

相続人となるかどうかは、先順位の相続人となる人がご存命かどうか、相続放棄をしているかどうかなど、様々な状況を確認しなければなりません。

いざ自分にあてはめると、自分が相続人となるかの判断は難しいものです。

相続人となっても、相続放棄をする場合には、自己のために相続があったことを知ったときから3ヶ月以内にしなければならいと法律上されていますので、相続人となったかどうかを速やかに把握することが大切です。

自分が相続人であるかどうか分からないなど、相続に関するお悩みは、ぜひ相続専門の弁護士にご相談ください。

 

 

 

執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

所属 / 福岡県弁護士会・九州北部税理士会 

保有資格 / 弁護士・税理士・MBA

専門領域 / 個人分野:家事事件 法人分野:労働問題  

実績紹介 / 相続の相談件数年間285件(2019年実績)を誇るデイライト法

律事務所の代表弁護士。家事事件に関して、弁護士や市民向けのセミナー講

師としても活動。KBCアサデス、RKB今日感テレビ等多数のメディアにおい

て家事事件での取材実績がある。「弁護士プロフェッショナル」等の書籍を

執筆。


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